1. 財政と株価は必ずしも連動しない
- 株価は主に将来の企業利益と資金フローで決まる。
- 政府債務が大きくても、投資家が利益拡大を見込めば株価は上がり得る。
- 財政は長期リスク、株価は数四半期〜数年先の期待を反映。
2. 2025年の日本株高ドライバー
- 円安メリット:輸出企業の採算改善、海外投資家から見た割安感。
- 海外マネーの流入:世界的な割高感の中で、日本株への資金シフト。
- 企業改革&株主還元:PBR1倍割れ是正要請、自社株買い・増配で投資妙味。
- AI・半導体関連需要:装置・素材・設計など裾野の広い恩恵。
- 国内金利の低位安定:日銀のスタンスがバリュエーションを支える側面。
3. なぜ「財政悪化=株価暴落」にならないのか
- 国債の大宗を国内勢(特に日銀)が保有→急激な金利上昇が起こりにくい。
- 政府債務と企業収益は直接リンクしない。
- 市場は「今後1〜3年」の業績に価格を付けるため、長期財政リスクは短期株価に直結しにくい。
4. 注意点とリスク
- 円安依存:為替反転(円高)時は輸出企業中心に逆風。
- 海外資金フロー:グローバル資金のリスクオフで流出の可能性。
- 金利動向:インフレ再加速や政策転換で長期金利が上昇すればバリュエーション圧迫。
- 財政の信認低下:国債市場の混乱が起これば株式にも波及。
投資判断では「為替・金利・海外投資家の売買動向」を定点観測するのが現実的。
5. 結論
日本の株価高騰は、財政ではなく円安・海外マネー・企業収益期待・改革と還元が主因。
ただし外部資金と為替に依存度が高く、環境が変われば調整しうる。
免責事項
本記事は一般的な情報提供であり、特定の投資を推奨するものではありません。価格や政策は変動します。実際の投資判断は自己責任でお願いします。
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